学校日記

「情報化社会を生きる子供たち」にぜひ伝えてほしいこと

公開日
2020/06/15
更新日
2020/06/15

校長室より

 先日,ある新聞を読んでいた時に,「会員制交流サイト(SNS)を通じて性犯罪などの被害に遭う子供が増えている。」という記事に目がとまりました。これまでも,同様の内容については色々と報道されていたのですが,改めて,SNSの怖さについて気付かされました。
 警察庁の統計によると,2018年に18歳未満の被害者数は1,811人。うち高校生が991人,中学生624人,小学生は55人でした。
 その要因として最も多いのは,SNSの一つであるツイッターだそうです。最近では「学生限定」などとアピールする若者向けサービスもかなり利用されているとのこと。これらのSNSには,この年代層の若者たちの興味や好奇心をくすぐる要素が潜んでいます。
 「声でつながる」SNSは,見知らぬ人と電話の様に会話できたり,利用者同士を不作為にマッチングする機能があったりと,「偶然つながった相手と友達になれる」と謳われています。見知らぬ人と話す中で,お互いに“声だけ”で人物像を想像するといった“刺激”。「ちょっとだけだから・・・」といったような気軽な気持ちでサイトを利用してしまう若者は少なくないと思われます。
 彼らは「相手が変な人なら電話を突然切れば(「ガチャ切り」すれば)平気」と言います。「声でつながる」SNSは,個人情報を伏せたままでも利用できるため,そのような「秘匿性=気軽さ≒責任がない」も,若者たちを引き付ける大きな要因になっているようです。
 SNSでは「つながる相手」の人間性や,言葉の裏にある「甘いわな」を見抜く力が重要になります。「何か」取り返しがつかないことが起こってしまってからでは,悔やんでも悔やみきれません。大人である私たちもそうですが,ましてや,知識や社会経験が未熟な子供たちの利用には,相応のリスクがあることを,何度も何度も繰り返し伝えていく必要があると思っています。
 情報モラルに関する話題については,これからもみなさんと一緒に考えていきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。