◆「子育て」を楽しむ◆ うちの子、反抗期がないんです【3/5編】 〜反抗期がなくても心配がない場合とは?〜
- 公開日
- 2019/09/17
- 更新日
- 2019/09/17
校長室より
タテからヨコへの「親子関係の結び直し作業の時期」が反抗期だとすると、本題の「反抗期がなくても心配がない」のは、どのようなパターンでしょうか?
比較的よくあるのは、子どもが小さいころから、「対等な人間」として保護者と子どもが付き合ってきたパターンです。このような場合は、思春期に入る前に親子関係が既に「ヨコ」になっているため、子どもの側に反抗する理由がありません。ただし、日本でこれがきちんとできている親子は、それほど多くないのではないでしょうか。
むしろ代表的なのが、上のきょうだいの反抗期と保護者が困惑した姿を見るうちに、「自分は親を悲しませたくない。反抗はせず、親とよい関係を築こう」と、子どものほうから「ヨコ」の関係をつくるパターンです。ほかにも、「親が病弱なので、早く大きくなって親を守ってあげたい」と思っていたため、そもそも「タテ」の親子関係がさほど強くなく、早いうちに「ヨコ」に移行していたというパターンもありました。
反抗期がなくても心配がないパターンの多くは、思春期以前の段階で、親子関係がタテからヨコに結び直され、子どもが保護者の位置にまで、既にある程度「上がっている(成長している)」ことがポイントといえるでしょう。
それでは、次回は、「反抗期がないことが心配な場合について」です。