学校日記

お母さんと離れたくない!!小学生の不登校の原因にもなる「分離不安障害」とは? 【1/3編】

公開日
2021/05/21
更新日
2021/05/21

校長室より

 学校が始まってから,約2ヶ月が過ぎようとしています。お子様の様子はいかがでしょうか?
 朝,子供たちが登校してくる時や学校で生活している時の様子を見ていて,感じたことがあります。それは特に低学年で見られますが,親から離れて学校で生活することに対して,不安を抱えている児童が少なくないということです。保護者の皆様の中にも,ご心配されている方もいるのではないかと思います。
 そこで,低年齢層の子供の不登校の原因になることもある心の病気「分離不安障害(母子分離不安)」について,メンタルケア心理士の方のお話を参考にしながら考えていきたいと思います。
 不安でたまらない子供の気持ちを和らげるのは,親の愛情。ついつい子育てでやりがちな親のNG態度も紹介していきます。

◆小学校低学年までの不登校の原因になることもある『分離不安』とは?◆
 低年齢で起こってしまう不登校に関係性のある『分離不安』についてです。これは,養育者との関わりをしっかり持たなければならない時期に,良好な関係を築けない状態で育ってきてしまったことが原因で起こると言われています。そして,これは,低年齢の不登校や不安障害などに関係してくるそうです。

◆母親の姿が見えなくなることが不安でたまらない!◆
 分離不安は,子供が愛着を抱いている人(主に母親)と離れることで不安に陥ることをいいます。お母さん以外の人に抱かれたり姿が見えなくなったりすると,泣いたり,その姿を探したりなどの後追いをします。それが分離不安の反応です。乳幼児のころによく見られる反応です。ほとんどの場合は,年齢が上がると,お母さんは戻ってくると理解できるようになります。
 しかしながら,不安気質が強い子供や愛情不足の子供の場合,過剰な不安(お母さんが事故に遭っていなくなる・自分が誘拐されて会えなくなるなど)を持ってしまうことがあります。これが,『分離不安障害』という状況です。こうなってしまうと,母親の姿が見えなくなることが不安でたまらなくなり,不登校になってしまうことがあるようです。
 次回は,「子供を不安にさせる親のNG態度」についてお話ししていきたいと思います。