「腕を広げた長さ=身長」って本当? 小学校5年生が「解明」
- 公開日
- 2020/08/06
- 更新日
- 2020/08/06
校長室より
「腕を広げた長さと身長は同じ」ってホント?
そんな疑問を探究した熊本県天草市の小学生2人の研究が,国内外から1万点を超える応募があった昨年度の自由研究作品コンクールで入賞したという記事をインターネットのニュースで知りました。
素朴な疑問の探究に取り組んだのは,同市立本渡北小学校5年生の女児2人。研究テーマは「縦横ぴったり人間は誰だ!〜身長と腕を広げた長さを比べよう〜」。
それが本当か,年代で違いがあるかなどについて,乳幼児から60歳まで141人からデータを取って分析。その結果,年代別では,園児は身長の方が腕を広げた長さより長いが,大人になるほど,腕を広げた長さの方が長くなることがわかったとのことです。
この研究結果を,一般財団法人理数教育研究所が全国の小中高生から募った「算数・数学の自由研究作品コンクール」に応募し,審査委員特別賞を受賞しました。日常生活や社会で感じた疑問を算数・数学を用いて探究し,リポートの内容を競うこのコンクールには,国内外から1万7821点の応募があり,14点が入賞したそうです。
2人は,小学校で行われた児童集会で,全校児童の前で研究内容を発表。発表後,「調べるのは大変だったけど,全国までいけてよかったです」などと話していたそうです。
この話は,ちょっとしたことがきっかけとなり,研究に発展したという例です。普段から,「それは本当なの?」「どうして?」などと疑問に感じたことを,そのままにせず,確かめようとする興味・関心(好奇心)と,その気持ちを認めてあげる(背中を押してあげる)環境が,未来のノーベル賞受賞者をつくりだすのかもしれません。
残念ながら,今年度は新型コロナウイルス感染症防止対策の関係で,科学工夫作品展が中止となってしまいました。毎年,この作品展を楽しみにしていた児童や保護者の方も少なくなかったと思います。
来年の科学工夫作品展では,普段の生活の中から生まれた疑問を解決しようとチャレンジする児童がでてきてくれることを,楽しみにしています。
今年の夏休みは例年と比べると短くなりますが,その中で,様々な貴重な体験をしてほしいと願っています。