◆「子育て」を楽しむ◆ 叱るときは「かしこいじかく」で 【2/4編】〜体罰に拠らない子育て(1)〜
- 公開日
- 2019/11/26
- 更新日
- 2019/11/27
校長室より
子どもの過ちに対して、親としてどのようなことに留意し、どのように適切に叱責、叱正をしたらよいのでしょうか。ここでは、体罰に拠らない子どもとの関わりを可能にする要点を4つにまとめてみます。
(1)怒る感情について知る
怒りの感情はだれでも持っていますが、出し方に工夫が必要になります。その一つのカギは、「真剣さを伝える」ことです。ロボットの開発が進むことにより、様々な面において人間に近づき、ロボットから「ソウイウコトハイケマセン ニンゲントシテ ユルサレナイコトデス」と叱られたとき、子どもは心からいけないことをしたと思うでしょうか?やはり、生身の人間が目の前にいて、残念そうな眼差しを向け、悲しそうな表情としぐさの中から発する言葉に心は動かされると思うのです。
(2)体罰の怖さについて知る
ある研究によると、子ども時代に体罰を受けた人の脳は、体罰を受けていない人の脳に比べ、感情や思考をコントロールする前頭前野の容積が平均19.1%少なく、萎縮もしていたそうです。体罰は子どもに恐怖心を与え、その行動を左右させます。その一方で、脳は体罰によって言うことを聞かせると、心地よさを獲得するとのことです。これは、依存の性質ですから、繰り返されてしまいます。
次回は、体罰に拠らない子育ての2回目になりますが、主な内容は、(3)共感と「伝感」を大切に (4)正しい理屈で追い詰めない です。