学校日記

ある女子児童の「解答」から学ぶこと

公開日
2019/11/12
更新日
2019/12/04

校長室より

 「駅まで家から30分かかります。8時50分に駅に着くには、家を何時何分に出たらよいでしょう。」
 これは、実際に出題された、小学校2年生の算数の問題だそうです。SNSでも話題になっていたので、ご存じの方も多いかもしれません。
 この問題の「正解」は、「8時20分に家を出ればよい」となります。
 しかし、ある女子児童は「8時15分に出る」と答えました。その児童は、決して計算を間違えたのではなく、「ある理由」からこの答えを導き出したのですが、果たして、その「理由」とは・・・。
 「8時20分だとぎりぎりになってしまい、焦ると危険だから」ということでした。つまり、5分前に行動することで、遅刻を含めた様々なリスクを軽減できるという考え方です。
 この解答に対して、その子の父親は、「算数の答えとしての5分前行動はダメ。でも、我が家では正解!」と褒めたそうです。
 この子の家庭における日頃の躾の成果が生み出した素晴らしい「解答」だと思います。
 ともすれば、「何をやっているんだ!?」と怒ってしまう可能性もあったと思いますが、この子の解答を「我が家では正解」と褒めてあげたお父さんの対応は「あっぱれ」です。
 子どもが考えていることには、時として、とても深い意味が含まれていることがあります。「どうしてそう考えたの?」と子どもの意図を尋ねる一瞬の余裕を持てるように心掛け、この様な対応ができるように努めていきたいと思います。