◆「子育て」を楽しむ◆ うちの子、反抗期がないんです【5/5編】 〜頭の隅に「親子関係を結び直す作業」とメモ〜
- 公開日
- 2019/09/24
- 更新日
- 2019/09/24
校長室より
少子化社会の現在、子どもが小さいころのままの親子関係をずっと続けることは、さほど難しくありません。しかし、それでは親離れ・子離れがいつまでも不完全のままとなってしまいます。子どもが思春期を迎えても、「うちの子、反抗期がないんです」となったら、それまでのタテヨコの親子関係を見つめ直すよい機会と捉えましょう。子育て仲間と話をしてみるのもいい方法かもしれません。しかし、あまりにも不安が大きくなって一人で抱えきれないような場合は、臨床心理士などの専門家のカウンセリングを受けてもよいと思います。このとき、最初から親子で受ける必要はありません。まずは保護者が「自分のために行く」と、息抜きをするつもりで行けばよいのです。
一方、子どもがしっかり反抗期を迎えて、親子関係がぎくしゃくしたり、感情的になってしまったりしているご家庭もあるでしょう。かくいう私も、実の子どもの言動には、しょっちゅうカッときたり、ムッとしたりしています。子育てやしつけとはそういうものかもしれません。
感情的になったときは、頭の隅で、親子関係を「タテからヨコにしようとしている」とか、「結び直し作業の時期」と意味づけできれば、少しは冷静になれるはずです。私も、あまりに頭がカッカしてしまったら、いったん子どもから離れて一人になり深呼吸します。そして、頭の隅にあるメモを取り出して、理性と冷静を取り戻すようにしています(とはいえ、実際には失敗することもあるのですが・・・)。
これまで、5回にわたって大学教授の先生のアドバイスを基に、思春期の親子関係について考えてきましたが、どの様な感想をお持ちになられたでしょうか?この教授が仰っていること全てがどのご家庭にもあてはまるとは限りませんが、このテーマについて考えるための良い機会をもてたと思っていただければ幸いです。
上記にもありましたが、子育てをしていて不安になった場合は、一人で抱え込むことなく、誰かに相談してみることが重要です。100の家庭があれば、100の子育ての方法があります。つまり、どの家庭にも「『この子育てマニュアルがあれば大丈夫!』といったものはない」と思って間違いありません。
いずれにしても、多くの方がいつかは通る道だと思われます。以前にも書きましたが、「子育ては難しいのが当たり前」と前向きに受け止めて、そう長くはない“子育て”の期間を充分に楽しみましょう!