最新更新日:2024/05/18
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「HSC(ひといちばい敏感な子)」という概念をご存知ですか?【3/3編】

わが子がHSCだったら? その対処法と心構え

◆「いつでも味方だよ」と安心感を与える声かけを◆
 敏感すぎる子は常に不安を抱えています。日常の何気ないシーンでも,「いつも見守っているよ」「どんなときでもあなたの味方だからね」というメッセージを伝え続けてください。たとえお母さんやお父さんがそばにいなくても,「いつも見守ってくれている」という安心感が不安をかき消してくれるはずです。
◆ありのままのお子さんを認めてあげて◆
 子育てカウンセラーで心療内科医の明橋大二先生は,HSCの子をもつ親御さんに向けて,「お子さんが『おかしい』と思っていることを『そうだね』と認めることや,その感性のすばらしさをぜひ本人に伝えて」とアドバイスしています。HSCの子は,親が気づかないあいだに自己肯定感が低下する傾向があるそうです。ありのままの自分を認められたら,自己肯定感がはぐんぐん伸びていきます。
◆親が肩の力を抜いて接することが大事◆
 親が強迫観念から「ちゃんとしつけなきゃ」と思えば思うほど,できないことを叱りがちになります。これでは自己肯定感がどんどん低下して悪循環に陥ってしまうでしょう。明橋先生によれば,「HSCの子はそこまでしつけする必要はない」「生活習慣でいえば,睡眠だけしっかりしていればOK」「勉強したり生活習慣を身につけたりということは,自己肯定感の上に積み上がっていく」ときっぱり述べられています。

 HSCの子は,一見普通のように見えても,内側では不安や恐怖,不快感を人一倍感じています。親だからこそ「この子は大丈夫かしら?」と心配になるかもしれませんが,優しく見守って温かく包んであげることで,自己肯定感の土台が築かれ,自分の「敏感さ」とも上手に付き合っていけるようになるはずです。

 HSCについて,3回に分けてお伝えしてきました。「HSCではないか?」と思われる子供をもつ親御さんのなかには,【1/3編】の中でも触れましたが,「私の育て方が悪いのかも……」と自分を責めてしまう人もたくさんいるようです。しかし,HSCはもって生まれた気質です。まわりの人たちから余計なことを言われても,毅然とした態度でわが子とだけ向き合うことを心がけていってほしいと思います。

「HSC(ひといちばい敏感な子)」という概念をご存知ですか?【2/3編】

 以下は,アーロン博士らが開発したチェックリストをもとに幼児用に作成された質問項目です。質問を読んでYesと答えた数をカウントしてみてください。子供向けにアレンジされているので,お気軽にお試しください。
1.【すぐにビクッとする?】
2.【サプライズをしてあげてもあまり喜ぶことがない?】
3.【相手の気持ちをよく察する?】
4.【年齢よりも大人っぽい言葉づかいをすることがある?】
5.【においに敏感?】
6.【ユーモアのセンスがある?】
7.【優れた直感力をもっている?】
8.【興奮した日はなかなか寝つけない?】
9.【大きな変化に対応するのが苦手?】
10.【着ているものが濡れたり汚れたりすると着替えたがる?】
11.【四六時中質問をしてくる?】
12.【完璧主義のように見える?】
13.【他人の痛みや苦しみによく気がつく?】
14.【静かでおとなしい遊びが好き?】
15.【ハッとするような深い質問をしてくることがある?】
16.【痛みに敏感?】
17.【騒がしい場所が苦手?】
18.【ほかの人が気づかないような微妙なことによく気づく?】
19.【安全かどうか確かめてから行動を起こす?】
20.【自分の知らない人がいると実力を発揮できない?】
21.【子供のわりに物事を深く感じとっている?】
22.【服のタグやチクチクする肌触りなどを嫌がる?】
23.【叱るよりも優しく間違いを正したほうが理解してくれる?】
 以上になりますが,いかがでしたでしょうか?
 質問は以上です。いくつの項目に当てはまりましたか?
 Yesの数が13,もしくはそれ以上だった場合,子供はHSCである可能性が高いそうです。もしくは,当てはまる項目が1つか2つくらいだとしても,「非常に強く当てはまる」と感じた場合,HSCの可能性は高まります。ただし,これは厳密な診断ではないので,あくまでも参考程度にとどめておいてください。大事なのは,親御さんから見て子供がどのような気質を備えているか,困りごとにはどのように対処すべきかを知ることが大切です。
 次回,最終回【3/3編】の中で,その対処法と心構えについて考えていきたいと思います。

「HSC(ひといちばい敏感な子)」という概念をご存知ですか?【1/3編】

 「ちょっとしたことですぐに泣いてしまう」「ほかの子に比べて傷つきやすく,落ち込むことが多い」と,子供の繊細さにお悩みではありませんか?
 先日,ある保護者の方から,「校長先生,HSCってご存知ですか?」と尋ねられました。勉強不足であった私は,すぐに調べてみました。
 今回は,その内容について書かれていたことを参考にして,子育てについて考えていきたいと思います。

 みなさんも,子育てをされていて,色々とお悩みになられている方も少なくないのではないでしょうか?そして,「私の育て方が悪いのかも……」と自分を責めてしまったり,子供に厳しくあたってしまったりしてしまうこともあると思われます。
 もしも,気になるお子様の言動を,「子供が生まれながらにもった気質である」と捉えることができたとすると,その悩みもかなり解消されるのではないでしょうか?

 HSCの子供は毎日しんどい?
 最近よく耳にする「繊細さん」,いわゆる「HSP(Highly Sensitive Person)」とは,感受性がきわめて強く敏感な気質をもった人のこと。HSPの人は,学校生活や社会生活で苦労することが多く,生きづらさを感じる人も少なくないそうです。そして子供たちのなかにも,ひといちばい敏感な子(Highly Sensitive Child=HSC)は存在します。しかもその割合は5人に1人と非常に多く,「もしかしてうちの子はHSCかも……」と心配される親御さんもたくさんいるようです。
 この概念を見いだしたのは,アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士。HSCは生まれついた気質であり,決して性格の問題ではないこと,脳の神経システムに違いがあるということなどもわかっており,やみくもに「気にしすぎじゃない?」「気のせいだよ」と励ますことは逆効果になってしまうことも。
 特にまだ小さい子供の場合,敏感に反応する五感の不快さをうまく言葉で表現できないことが多いので,大人よりも何倍も「しんどい」と感じているはずです。

「家庭学習(宿題)」について【4/4編 最終回】

 小学校では,教科書の朗読をはじめ,「子供がやった(やる)宿題を,親が見てあげる」という課題が出されることも少なくありません。保護者の皆様の中には,その様な対応をすることが大変である方がいらっしゃるということも理解しているつもりです。しかしながら,家庭学習の習慣は,早い時期に身に付けさせることがとても重要です。「子供の自主性に任せている」「宿題は,子供がやることだから,親が関わる必要性を感じない」というお考えもわかります。しかし,毎日は難しいとしても,可能な範囲の中で見ていただけますと,子供たちの家庭学習習慣が定着していく可能性は一層高まります。宿題を見ていただきながら,お子様の成長を感じていただくと同時に,「がんばってるね!」「こんなに難しい問題も解けるようになったんだね!」などと,お子様のがんばりを認めてあげていただけると,子供たちのモチベーションは確実に高まっていきます。
 「宿題なんて必要があるのか?」というお考えがあることもわからないではありませんが,北部小学校の児童にとっては,必要不可欠なものであると捉えています。
 ぜひとも,家庭学習(宿題)の重要性についてご理解いただき,お子様のサポートをしていただけますよう,お願い申し上げます。
 北部小学校で取り組んでいます「自主学習ノート」ですが,「他の子供が,どこまでやっているのかわからないので,自分の子供に何をどこまで,どのようにやればよいのかを伝えられない。」というお悩みを聞いています。つきましては,今後,参考になると思われる活用例を,お知らせしていきたいと考えております。
 4回に分けて「家庭学習(宿題)」についてお伝えしてきました。子供たちの学力向上に向けて,授業での学習と関連付けながら,少しでも効果が現れるようにしてまいりたいと思っておりますので,各ご家庭でのご理解・ご協力をお願いいたします。
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