最新更新日:2024/05/15
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◆「子育て」を楽しむ◆                              うちの子、反抗期がないんです【4/5編】        〜反抗期がないことが心配な場合とは?〜

 反抗期は、保護者が上・子が下というタテの親子関係を、子どもが自分のところにまで保護者を引きずり下ろしてヨコにしようとする、結び直し作業の時期です。そのため、思春期を迎える段階で、子どもがある程度「上がっている」と、反抗を起こす意味がなくなり、「反抗期がない子ども」となります。このパターンなら特に心配はないと、前編で述べました。
 その一方で、心配なパターンもあります。
(1)タテの関係がずっと続く
 ひとつ目は、親子のタテの関係が、思春期が終わり、青年期・成人期を迎えても、そのまま続いているパターンです。このように保護者の保護や支配が強すぎると、子どもは「人間として対等になる」という、ヨコの関係を築く機会を失います。結果として、その子が結婚(独立)したとき、パートナーとヨコの関係がうまく築けない・・・といったことが起きるかもしれません。
(2)よくない意味での「友達親子」
 ふたつ目は、保護者が子どものところまで「下りてきてしまう」パターンです。このパターンは、一見「友達親子」のようですが、実はただの「子ども同士」でしかありません。
 「下りてきてしまう」保護者は、子どもとの関係をこじらせたくないという気持ちが強いようです。そして、保護者は子どもが引きずり下ろすべき・乗り越えるべき、壁のような存在になれず、むしろ子どものほうが保護者より上になる可能性があります。これでは、子どもは「暴君」になりかねず、保護者はおろおろするばかり・・・という事態が心配されます。

 ちなみに、よい意味での「友達親子」は、前編で紹介した「保護者と子どもが『対等な人間』として付き合える」親子で成立します。また、子どもが反抗期を卒業して、精神的・社会的・経済的にある程度自立したあと、親子が大人同士の友達のような関係になることがあります。これらは、とても健全な「友達親子」といえるでしょう。

 次回は最終回になりますが、「親子関係を結び直す作業」についてです。

◆「子育て」を楽しむ◆               うちの子、反抗期がないんです【3/5編】            〜反抗期がなくても心配がない場合とは?〜

 タテからヨコへの「親子関係の結び直し作業の時期」が反抗期だとすると、本題の「反抗期がなくても心配がない」のは、どのようなパターンでしょうか?
 比較的よくあるのは、子どもが小さいころから、「対等な人間」として保護者と子どもが付き合ってきたパターンです。このような場合は、思春期に入る前に親子関係が既に「ヨコ」になっているため、子どもの側に反抗する理由がありません。ただし、日本でこれがきちんとできている親子は、それほど多くないのではないでしょうか。
 むしろ代表的なのが、上のきょうだいの反抗期と保護者が困惑した姿を見るうちに、「自分は親を悲しませたくない。反抗はせず、親とよい関係を築こう」と、子どものほうから「ヨコ」の関係をつくるパターンです。ほかにも、「親が病弱なので、早く大きくなって親を守ってあげたい」と思っていたため、そもそも「タテ」の親子関係がさほど強くなく、早いうちに「ヨコ」に移行していたというパターンもありました。
 反抗期がなくても心配がないパターンの多くは、思春期以前の段階で、親子関係がタテからヨコに結び直され、子どもが保護者の位置にまで、既にある程度「上がっている(成長している)」ことがポイントといえるでしょう。

 それでは、次回は、「反抗期がないことが心配な場合について」です。

◆「子育て」を楽しむ◆                    うちの子、反抗期がないんです【2/5編】      〜思春期に親子関係の「結び直し」が行われる〜

 子どもが小さい時期の親子関係は、「保護者が育てる・守る/子どもは育てられる・守られる」という、保護者が上で子どもが下の「タテ」の関係が成立しています。しかし、子どもが肉体的・精神的に成熟するにつれて、この関係性は次第に「お互いが自立し、同等である」という「ヨコ」の関係に結び直されていきます。
 ただし、思春期の子どもは、体は大きくなっても、社会的にも経済的にもまだ自立できておらず、中途半端なまま。保護者は相変わらず上にいて、完全にヨコの関係にはなれません。そこで子どもは、暴言や無視などをとおして、なんとか「親を引きずり下ろしてやろう!」と画策するのです。これが、いわゆる反抗期です。やっかいなのは、子ども自身が保護者を引きずり下ろそうと明確には自覚しておらず、ただ「親がムカつく」とか「自分のことをわかってくれない」と、モヤモヤイライラしてしまうところです。
 さて、反抗期が始まると、保護者の多くはときどき衝突や悲観を重ねながらも、子どもの気持ちに歩み寄る努力をします。子どもも、どこかの時期で「親も一人の人間なんだ」と気付き、引きずり下ろすことに大した意味を見出さなくなる体験をします。こうして、親子関係が「タテからヨコ」に、ある程度結び直されたところで反抗期は終わりを迎えます。

次回は、「反抗期がなくても心配がない場合」についてです。

◆「子育て」を楽しむ◆             うちの子、反抗期がないんです【1/5編】       〜反抗期は自立のための儀式?〜

 昨日は、台風の関係で登校時刻を遅らせての対応となりましたが、保護者の皆様には、色々とご協力をいただきまして、ありがとうございました。
 今回の台風は、千葉県内に多くの被害をもたらしたようですが、皆様のご家庭やご親類等の方々への影響は、大丈夫でしたでしょうか?
 北部小学校は、幸い大きな被害はありませんでしたが、校庭のビワの木が倒れてしまいました。
 
 さて、子育てにおいて、どの保護者も悩むと思われる、子どもの「反抗期」。しかし、誰もが経験すると思っていましたが、近年、「うちの子、反抗期がないんです」といった声が聞かれるようになりました。
 そこで、高校教師の経験があり、現在もスクールカウンセラーとして活躍されている、大学教授の先生のアドバイスを参考にして、思春期の親子関係について5回にわたって考えていきたいと思います。
 お子さんが小学校低学年である保護者であれば、この悩みはまだまだ先のこととお感じになるかとは思いますが、少し早めに心の準備をしておくつもりで、気楽に読んでみてください。

 大人へと心身ともに成長する思春期に訪れることが多い「反抗期」。今では保護者となった皆さんも、ある時期に反抗期を迎え、大人や社会などにいらだちを覚えたことがあるのではないでしょうか。そして、保護者を困らせたり、本気で歯向かったりしたことがあったかもしれません。しかし、この時期は、保護者はもちろんですが、子どもにとっても辛い時期です。
 そんな反抗期を、「うちの子もいつか迎えるだろう」と覚悟していたものの、思春期になってもその兆候がない。むしろ、今も保護者の言うことはよく聞くし、本人もよく自分のことを話す・・・。これはこれで悪くはないけれど、「うちの子はこのままで大丈夫?」と、心配されている保護者が見受けられます。
 反抗期を、親離れ・子離れをするための「儀式」だとすると、この「儀式がない」親子関係は、「自立が遅れている」「親子関係が未熟なまま」の状態だと言えます。しかし、反抗期を、親子関係の「結び直し」作業の時期だと考えると、反抗期がなくても特に問題がないパターンがあることがわかります。

 次回は、「反抗期が終わりを迎える過程」についてです。

交通安全推進隊の方との懇談会の中で感じたこと

 昨日は、お忙しい中、引き渡し訓練にご協力いただきまして、ありがとうございました。
 本日〔9月5日(木曜日)〕、ほぼ毎日、北部小学校の児童の登下校を見守っていただいている、交通安全推進隊の方に学校に来ていただき、色々とお話を伺うことができました。
 ご来校をいただいたのは、古市様(渋谷重兵衛交差点)、川崎様(粟野交番前)、そして高岡様(西佐津間踏切周辺)の3名です。 ※( )内は、見守りをしていただいている場所になります。
 まずは、学校を代表して、長年に亘るご尽力に感謝を申し上げました。そして、見守りをしていてのご感想や、どのようなことが気になるか等について、お話をお聞きしました。
 皆様、異口同音に「子ども達の命を守るために、精一杯がんばりたい」と言っていただきました。また、「子ども達とのコミュニケーションを通して、元気をもらっています」とも。
 気になるのは、「縁石の上を歩く子どもがいて、もし転んだりしたら命に関わるので、絶対にやめてほしい」ということでした。また、「子ども達が登下校しているときに、大人が堂々と横断歩道がないところを渡ったりしているので、『子どもが見ているので、やめてください』と注意することもあるんですよ。」と仰っていました。
 また、「挨拶をしてくれる子どももいるのですが、私たちが大きな声で挨拶しても、返ってこなかったり、返ってきたとしても声が小さかったりするのは少し残念です。」とのことでした。
 不審者についてのニュースが報道されることが多くなってきている昨今、「見知らぬ人から声をかけられても相手にしないで、可能な限りその場から逃げるようにしなさい。」と指導していただいているご家庭も少なくないと思われます。また、学校でも、「万が一の場合は、逃げられるように相手との距離を保って話をするようにしましょう。」という指導もしています。
 しかし、交通安全推進隊の方々は、ほぼ毎日、同じ場所に立って見守りをしていただいているので、すでに、お互いが顔見知りになっているのではないかと思われます。児童の個性も違うので、明るく接することができる子どももいれば、恥ずかしくて、挨拶をしようと思っていても、なかなか実行に移せない子どももいると思います。
 無理をすることはありませんが、ぜひ、「おはようございます!」「さようなら!」と一言で構いませんから、お礼の気持ちも込めて挨拶をしてほしいと思います。
 15年以上やられている方は、見守りをしていると、「おじさん、私のことを覚えていますか?あのときは、ありがとうございました。」と言ってくる若者がいるそうです。話を聞いていると、北部小学校の卒業生で、今は、学生であったり、就職をしていたりする若者だそうです。そのときは、「長くやっていて良かったな〜」とつくづく感じるとのことでした。
 挨拶(声掛け)ができているコミュニティー環境は、不審者や犯罪者が嫌がるとも言われています。様々な意味からも、明るい挨拶ができる北部小学校区にしていきたいと思っていますので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
 改めまして、交通安全推進隊の方々には、これからもご自分の安全には十分に注意されながら、子ども達や地域の見守りをよろしくお願いいたします。

◆「子育て」を楽しむ◆ 素直に謝らない子   〜教育評論家の先生からのアドバイス〜<後編>

 それでは、親に対する信頼が大きくなった状態になったところで、「じゃあ、相手はどう思ってるかな?」「自分の悪かったところはどこかな?」「何て言って謝ろうか?」「これからはどうする?」などと聞いてみましょう。すると、「妹もイヤな気持ちでいる」「ぼくがお菓子を取っちゃったから」「お菓子を取ってごめんね、って言う」「ぼくはお兄ちゃんだから、これからはぼくのお菓子も分けてあげる」などと素直に言えるようになります。
 一切言い訳をさせずに、謝ることだけ強制して、謝らなければ罰を与える……。こういうやり方は逆効果であり、子どもをよけいかたくなにさせるだけです。 何よりも問題なのは、子どもの中に親に対するどうしようもない不信感が出てきてしまうことです。そうなると、素直になるどころか、すべてにおいて必要以上に反抗的になってしまいます。イソップ寓話(ぐうわ)にもあるように、北風がいくらがんばってもコートを脱がすことはできないのです。あなたがあたたかい太陽になれば、子どもは自分からコートを脱いでくれます。

 この先生のお話を聞いて、私もドキッとさせられました。特に、「言い訳しないって言ってるでしょ!人のせいにしないで、とにかく謝りなさい」の部分は、「間違いなく、私も同じことを言ってたな・・・」と思ったのと同時に、反省させられた話でした。
 子育ては難しいのが当たり前です。しかし、子育てできるのも、そう長くはありません。みなさん、子を持つ保護者だけに与えられた特権“子育て”を楽しみましょう!
 
 これからも、子育てについて、みなさまと一緒に考えていきたいと思います。

◆「子育て」を楽しむ◆ 素直に謝らない子      〜教育評論家の先生からのアドバイス〜<前編>

 今日から出勤されている方も多いかと思われますが、リフレッシュすることはできましたでしょうか?「まだ、夏休みに入っていない」「夏休みなんてない!」という方もおられるかと思いますが、暑さから来る疲れは知らず知らずのうちに蓄積しがちですので、くれぐれもお体にはご留意ください。
 さて、夏休みも残すところ約2週間となりました。「時が流れるのは、早いな〜」と、感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?特に子ども達はその気持ちが強いのでは・・・。
 宿題はもう終わりましたでしょうか?終業式でも話したように(7月19日の「校長室より」をご覧ください)、計画的に進めることができたら、「よくがんばったね!」と誉めてあげてほしいと思います。そして、まだ終わっていない子どもには、「これから、がんばろうね!」という励ましの言葉と少しのサポートをお願いします。

 ある教育評論家の先生に、年長の男の子がいる保護者から質問が寄せられました。
【質問】
 自分が悪くても素直に謝りません。先日もお菓子の取り合いで妹を泣かせ、「謝りなさい」と言っても言い訳ばかりでした。それでパパに「言い訳するな!」と叱られ、一週間おやつ無しになりました。強情というか頑固というか・・・。

【先生からのアドバイス】
 親にはみんな「自分の非を素直に認めて謝れる子にしたい」という気持ちがあります。それでどうするかというと、すぐに謝らない時は叱る、それでも謝らない時は罰を与える、などということになりがちです。
 そして、子どもが何か話そうとすると「言い訳するな!」と門前払いして、次のようなやり取りになります。

「なんでこんなことしたの!?」
「だって……」
「だってじゃありません。言い訳しない」
「だって……」
「だってじゃない。まず謝りなさい」
「だって、ぼくが○○してたら妹が○○してきて……」
「言い訳しないって言ってるでしょ!人のせいにしないで、とにかく謝りなさい」

 「なんで」と聞かれて「だって」と答えるのは、日本語としては正しいのですが、親には通用しません。子どもとしてはつらいですね。子どもにも言い分がありますし、まずはそれを聞いてほしいのです。大人である私たちが、怒り狂った上司に言い分を一切聞いてもらえないまま謝ることを強制されたらどうでしょう?とてもじゃないですが、素直にはなれません。そういう上司には不信感しか持ちません。
 反対に、上司が言い分を聞いてくれたら、しかも共感的に聞いてくれたらどうでしょうか?「自分の気持ちをわかってもらえた」と感じて、素直になれます。謝るべきことがあれば素直に謝れます。
 子どもも同じです。「言い訳するな」などと言わないで、子どもの話をたっぷり共感的に聞いてあげてください。すると、子どもは言いたいことが全部言えてスッキリします。そして、ある特定の精神状態に至ります。
 子どもは「お母さんはわかってくれた。ぼくがどんなにイヤな気持ちでいたか、お母さんはわかってくれた」「いつもお父さんはわかってくれる。私の気持ちを本当によくわかって許してくれる」と思えるようになるのです。それはつまり、親に対する信頼が非常に大きくなった状態です。

<後編>に続く

変わる職業選択 〜子ども達は将来、どの様な職業に就くのでしょうか?〜

 7月17日(水曜日)に「小学校を卒業した子どもが『将来就きたい職業』保護者が『将来就かせたい職業』について掲載しましたが、国内の航空会社では、男性客室乗務員(CA)の存在感が高まっているそうです。かつては女性が憧れる職業の代表格でしたが、大手と特色の違いを打ち出す中堅や格安航空会社(LCC)が積極的に採用。力仕事や機内トラブルの対応も期待され、快適な空の旅をサポートする「空男(そらだん)」が奮闘しているようです。
 ホテルマンからCAに転身したIさん。学生時代に旅行で利用した外国の航空会社で、男性CAを「かっこいい」と思ったのがきっかけだそうです。
 「日本の航空機内はなぜ女性ばかりなのか不思議だった」。男性の強みとは何かを考え、荷物の積み降ろしや車いす利用者が座席に移る際の介助など力仕事を買って出ているとのことです。
 「女性と男性では乗客のニーズを察知するアンテナが違う。互いの良さが合わされば、サービスの質は高まる」とIさん。CAの約15%を男性が占める航空会社もあるそうです。
 1993年発足のエールフランスでは当初の乗務員は全て男性で、現在も3分の1に上るといいます。「フランスでは高級レストランなどの接客は男性が担う文化がある。」ということが要因のようです。日本では、ビジネスで国際線を使う男性客が多かったことから、女性CAが接客を担当するという傾向がありましたが、最近では、若い女性や外国人の乗客が目立ち、多様なニーズに合わせて男性が活躍できる余地が広がりました。また、結婚や出産後もCAとして働き続ける女性が増え、男性が生涯の仕事として選びやすくなったことも影響しているとも。
 近年の人工知能、すなわちAIの発展には目覚ましいものがあります。ロボットなど、人工知能によって作動するものが人間並みの知能を手に入れるには少なくともあと50年は必要だと言われていますが、その過程においてさまざまな仕事がロボットに置き換えられ、無くなると言われています。この意見には、賛否両論ありますが、いずれにせよ、これまでと同様の考え方で職業を選択していくことは難しくなるであろうことは、容易に推察できます。
 小中学校では、キャリア教育についての学習も進めていますが、ご家庭におかれましては、初期段階として、子ども達の興味・関心を参考にしたアプローチを大切にしていただければと思います。
<追伸>
 昨日、6年生の職員とともに修学旅行の予察に行って来ました。最初は天候にも恵まれていたのですが、華厳の滝に到着したら、土砂降りの雨になってしまいました。
 8月に入りました。梅雨開けとともに、毎日厳しい暑さが続きますが、健康にはくれぐれもご留意ください。
 

林間学校を終えて

 7月23日〜25日、山梨県の河口湖周辺の施設を活用した林間学校に行ってきました。
 ※それぞれの場面での活動が、ホームページの「学校行事」欄に掲載されていますので、そちらをご覧ください。
 この3日間、子ども達は林間学校のめあてである「心を一つに 絆・先見 楽しくGO」を意識しながら活動してきました。当初は、先を見通した行動ができないことで、活動がスムーズに進まなかったり、自分のことだけで精一杯で、周りへの配慮ができなかったりしていました。しかし、その時々での反省を基にして、自分の言動を見直していく中で、徐々に変化してきている自分に気付くことができたのではないかと思います。
 担任と子ども達との関わり合いの中で一番印象に残ったことは、「抽象的な表現をそのままにせず、より具体的な行動に結びつけさせる」ということでした。子ども達は、「しっかりと」「きちんと」という言葉をよく使います。しかし、これらの言葉は、それぞれの考え方(イメージの仕方)や受け取り方によって、その捉え方は様々です。そのため、担任の先生は「『しっかりと』『きちんと』って言うけれど、具体的には、何をどういう風にやるの?」と問い返しました。すると、子ども達はその言葉が表す意味を考えて、それぞれが捉えている具体的な行動について伝えていました。
 その様な積み重ねの中から、子ども達は先を見通した行動を、みんなで協力し合いながらできるようになっていきました。たった3日間の行事でしたが、この中で学んだ経験は大変貴重なものだと強く感じました。
 それ以外には、キャンドルサービスや学年レク、バスレク等を通じて、「北部小学校の子ども達は、男女の仲がとても良く、お互いの存在感を認め合える集団である」ということを再確認することができました。
 バスの中での反省会の中で、「これからは、めりはりをつけて活動していけるようにがんばっていきたい」という反省を述べている子ども達が多くいました。ぜひとも、「めりはり」というのはどういうことなのかをよく考えて、それを具体的な行動に移していってくれることを願っています。
 9月2日から始まる2学期には、この林間学校で学んだことを生かして、これまで以上に有意義な学校生活を送ってほしいと思っています。
 最後になりますが、林間学校を実施するにあたり、保護者のみなさまには多くの場面でのご協力をいただきましたことに、感謝申し上げます。

小学校を卒業した子どもが「将来就きたい職業」と保護者が「将来就かせたい職業」

 ご存じの方もいらっしゃることと思いますが、先日、クラレから標記の件に関する調査結果が発表されました。
 小学校を卒業した子どもが「将来就きたい職業」の1位は、男子が「スポーツ選手」、女子が「教員」であることがわかりました。「スポーツ選手」には、今回初めて「eスポーツ」が登場。女子は前年1位の「医師」が9位に順位を落としました。
 男子が将来就きたい職業は、1位「スポーツ選手」18.0%、2位「研究者」7.2%、3位「医師」5.2%。4位には「ゲームクリエイター」と「エンジニア」がともに4.7%で並びました。「スポーツ選手」は毎年1位に選ばれる男子に人気の職業。競技の内訳では、「サッカー」(40.9%)と「野球」(29.6%)で7割を占めましたが、2019年はゲームを使ったスポーツ競技「eスポーツ」(4.3%)が初登場しました。eスポーツは、日本でも徐々に認知度や競技人口が拡大しつつあり、クラレでは「部活動に取り入れた高校もあり、子どもたちの注目も今後ますます高まりそう」と分析しているようです。
 女子が将来就きたい職業は、1位「教員」6.9%、2位「保育士」6.7%、3位「看護師」6.4%、4位「パティシエ・パン屋」5.4%、5位「美容師」4.8%。前年1位の「医師」は、大学医学部の不正入試問題なども影響したのか3.8%にとどまり、9位へと順位を大幅に落としました。女子のトップ10をみると、子どもと関わる職業が1位「教員」、2位「保育士」と上位に並んだほか、医療関係やおしゃれに関する仕事に興味を持つ女の子が多かったようです。
 一方、保護者が子どもに就かせたい職業は、男子の1位が「公務員」13.1%、2位「会社員」8.1%、3位「研究者」7.3%。女子は1位「看護師」12.5%、2位「医療関係」7.5%、3位「薬剤師」7.2%。男女ともに安定した職業が保護者に支持されており、女子は医療職が上位を占めました。

◆小学6年生の「将来就きたい職業」
<男子>
1位:スポーツ選手
2位:研究者
3位:医師
4位:ゲームクリエイター
4位:エンジニア
6位:大工・職人
7位:会社員
8位:教員
8位:公務員
10位:スポーツ関係

<女子>
1位:教員
2位:保育士
3位:看護師
4位:パティシエ・パン屋
5位:美容師
6位:漫画家・イラストレーター
7位:動物園・遊園地
8位:デザイナー
9位:医師
9位:医療関係

◆保護者が子どもに就かせたい職業
<男子>
1位:公務員
2位:会社員
3位:研究者
4位:エンジニア
5位:スポーツ選手
5位:医師

<女子>
1位:看護師
2位:医療関係
3位:薬剤師
4位:保育士
4位:公務員

以上のような結果となったそうです。

第2回児童会役員との懇談会

 昨日[7月9日(火曜日)]の昼休み、児童会役員に校長室に集まってもらい、先日お願いした課題への回答の確認と、これからの北部小学校をどのようにしていきたいかということについての意見を交換するための懇談会を開催しました。
【先日出した課題】
「楽しい学校生活を送ることができるようにするには、どうしたら良いでしょうか?」
《役員のみなさんが考えてくれたこと》
・みんなが学校に来るときに、「楽しみだな〜」と思ってくれるためには、もっとみんなとの交流を増やした方が良い。例えば、「プレミアムあさかデー」をまたやったり、あさか活動をもっと楽しいものにしたりする。
・一人一人が、クラスで自分が得意なことなど、みんなが何かのリーダーになる。
・イベントを増やして、より良い学校にする。
以上のような案を考えてくれました。
 私からは、「お互いの存在を認め合う学校風土の醸成」という観点から、「これまでに話してきた『あいさつ』『(相手を認める)大きな拍手』を機会があるごとに全校に訴えていってほしい」ということ。また、「一人一人が自己有用感を感じられるような取組を考えてほしい。」というお願いをしました。
 間もなく第1学期が終わるため、今学期中に行うことは難しいと思いますが、これから児童会役員を中心とした新たな活動が展開されていくことが楽しみになるとともに、北部小学校での学校生活がこれまで以上に楽しくなっていくのではないかといった期待がもてる機会となりました。

◆「子育て」を楽しむ◆ 子どもを一人の大人として扱う〜中華料理店での一場面より〜

 先日、日本女子大学で行われた講演会に参加して来ましたが、その講演会の前に、ある中華料理店に入って昼食を食べていたときのことです。
 その日は、大阪でG20サミットが開催されていました。その様子がテレビに映し出されていたのですが、それを見ていた小学校1年生くらいの女の子が、「色々な国から偉い人が日本に来てるんだよね?」と母親に話し掛けたのです。そんなに小さな子どもが関心を持つようなニュースではないと思っていた私は、一瞬その親子の方に目を向けました。すると、その子の妹と思われる更に幼い子どもも、その“会話”に加わろうとしているのです。私であったら、きっと、「そうだね」程度の対応で終わっていたと思うのですが、お母さんは「色々な国から来た人たちが、大切なことについて話し合っているんだよ。」と丁寧に説明をしていたのです。すると、その女の子は、テレビに流れている映像を見ながら、解説者の話をじっと聞き入っていました。
 その後、下の妹が飽きたのか、椅子から降りようとしたり、ちょっとしたいたずらをしたりしようとしていました。するとお母さんは、「それはマナー違反よ。そんなことをやっていると、もう、外でご飯を食べることはできないわよ。それでもいいの?」と小さな声で注意したのです。その後、その女の子は、自分の振る舞いを反省したのか、落ち着いて座っていました。そして、帰り際に店員さんに「ごちそうさまでした」とお礼を言って、仲良く3人で店を出て行きました。
 「お巡りさんに怒られるわよ」「バスの運転手さんに『降りなさい』って言われるわよ」といった様に、「○○に怒られるから止めなさい」といった注意をする大人の姿をよく見掛けます。しかし今回のように、例え小さな子どもであっても、どうしてやってはいけないのかをしっかりと伝えて注意している姿を見て、「この子達は、誰が見ていようといまいと、やってはいけない理由を理解した上で、その行為をやらない大人になっていくのだろうな・・・。」と思ったのです。
 講演会での話も大変勉強になりましたが、子どもを一人の大人として扱うという親(大人)の姿、そして、その様な環境の中で育っている子ども達に接し、色々と考えさせられた1日となりました。

◆「子育て」を楽しむ◆ 笑顔で機嫌良くいられるように心掛けていきましょう!

 子どもは大人の表情をよく見ています。私たち教職員も気をつけなければいけないことですが、保護者のみなさまはいかがでしょうか?安心できる温かい環境の中でこそ、子どもは思いきって挑戦しようとし、失敗しても大人の顔色を気にせず、前向きにがんばれると思っています。
 様々な情報が流れている今の時代、それらに振り回されてしまい、わが子に起こった目の前の現実を冷静に受け止められないことがあります。その様な時こそ、冷静に判断し、子どもを正しい方向に導かなければなりません。感情的になっても問題は解決しません。
 あるベテランの機長さんが次のようなことを言っていたという話を聞いたことがあります。
 機長のみなさんは、「もしも飛行中に重大な問題が発生したら、まず笑え」と訓練されているのだそうです。想定外の事象に遭遇すると誰でも慌てますし、パニックに陥ります。キャプテンのこわばった表情は、周囲に過度な不安感をあおります。だからこそ、まずは笑って一呼吸置き、慌てずに冷静に考えて行動するのだそうです。そして、なぜその様な事象が起きたのか、その原因を瞬時に判断し、手順を追って冷静に処理していくということでした。
 この話は、学校現場はもちろんのこと、子育てにおいても通じるところがあると思います。子どもは日々成長しています。時には大きな失敗も経験します。友達とのトラブルを起こすこともあります。こうした時こそ、親がどう振る舞うかが大切になります。
 突然の出来事にも、お父さんやお母さんが笑顔で瞬時に判断して行動できること、これはちょっと難しいかもしれませんが、この安定感と行動力がとても大切です。このことが、子どもに、失敗の原因を考えて改善しようとする態度と、失敗を恐れず挑戦を続けようとする意欲を育てていくことにつながるからです。
 子どもの振るまいに対して、怒りたくなることがあると思います。その様な時は、一瞬の間をとって、子どもに接するように努めてみてください。“いざ”という時のために、普段から間をとる方法について“練習”しておくことをお勧めします。
 私たち大人は、いつも機嫌良く冷静でありたいものです。子ども達の成長のために、一緒に寄り添っていきましょう。

「お互いの存在を認め合う学校風土の醸成」に向けた取組〜挨拶と拍手で〜

 本日、第5校時目に第1学期児童集会が開催されました。
 集会では、5つの委員会から学校生活を改善するための取組の呼び掛けや自分の力を伸ばすための提案がなされました。
 私も話す機会をいただけたので、特に、「感謝の気持ちを伝える」ということについて話をさせていただきました。
<集会での話>
 今日は各委員会からの発表がありましたが、これからも、児童のみなさんや、先生方、または、他にも色々な方々が学校に来て、みなさんにお話や演技をしてくれることがあると思います。その方々も、みなさんにとっての大切なお話を考えてくださったり、演奏や演技を楽しんでもらえるように練習を積み重ねていただいたりと、その日までに色々と準備をしてくださって、この学校に来ていただきます。その様な方々のために、みなさんはどうしたら良いでしょうか?もちろん、「ありがとうございました」とお礼の気持ちを言葉で伝えることも大切です。でも、私はそれに加えてみなさんにお願いしたいことがあります。それは、大きな拍手でその方々への感謝の気持ちを伝えて欲しいということです。きっと、大きな拍手をもらった方は、とっても嬉しい気持ちになると思います。そして、「また、この学校に来て、お話や演技をしてあげたいな」とも思ってくれることでしょう。
 みなさんには以前、「挨拶を大切にしましょう」というお話をしました。みなさんが登校してくるときに校門に立っていると、大きな声で「おはようございます」と挨拶してくれる人が増えてきました。また、校内で会ったときも挨拶をしてくれるので、学校の中を歩くのがとても楽しみです。中には、わざわざ立ち止まって、頭を下げて挨拶をしてくれる人もいて、「相手のことをとっても大切にしてくれているな」と、心がとても幸せになります。
 私は、「相手のことを認めてあげることができる学校にしていきたい」と願っていますが、挨拶をはじめ、今お願いした拍手も、相手のことを認めてあげる方法だと思います。
これからも、お互いに認め合える関係をつくっていけるようにしていきたいと思っています。
 それでは、今日の児童集会に向けての準備や、発表を一生懸命に行ってくれた児童のみなさんに、これ以上出せないというくらい大きな拍手をして、感謝の気持ちを伝えましょう。〜校長の話より〜
 「拍手が小さかったら、やり直しをさせよう」と考えていたのですが、その様な心配は全く要らないほどの大きな拍手が沸き起こりました。
 これからも、児童が大きな拍手で、感謝の気持ちを伝えて欲しいと思います。

北部小学校が目指すこと

 昨日〔6月19日(水曜日)〕、校長室で児童会役員8名と会食を行いました。
 学校教育目標は、「豊かな心を持ち、自ら学び、たくましく生きる『あさかっ子』の育成」です。その目標を達成するためには、「お互いの存在を認め合う学校風土の醸成」が重要であると考えています。「お互い」とは、教師⇔児童、児童⇔児童、教師⇔教師、教師⇔保護者、保護者〔親〕⇔児童〔子ども〕のことです。
 児童会役員のみなさんには、「楽しい学校生活を送ることができるようにするには、どうしたら良いでしょうか?」という課題を出しました。私たち教職員から児童に「○○しましょう」と伝えることは簡単ですが、児童が考え、工夫する中から主体的な活動に結びつけていきたいと思っています。
 児童会役員は、これまでも、運動会をはじめとする行事の企画・運営を中心となってがんばってきてくれていますが、これからも全校児童をリードしていってほしいと願っています。
 児童会役員を中心に、各学年、学級、そして、一人一人が、学校の中での存在感を実感し、自己有用感、自己肯定感を感じられる学校づくりを目指していきたいと思いますので、ご理解・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

教育ミニ集会を終えて思うこと

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 昨日〔令和元年6月11日(火曜日)〕、教育ミニ集会を開催しました。今年度は「いつ起こるか分からない災害に向け、みんなで勉強し、備えておきましょう!」ということを大きな目的として実施しました。
 講義をお聞きするだけではなく、より主体的に参加できるように「ゲームで高める防災意識」というテーマで、防災シミュレーションゲーム「クロスロード」を行いました。
 講師として、鎌ケ谷災害救援ボランティアネットワーク所属の片岡 宗則様をお迎えしました。方法としては、「3,000人いる避難所で2,000食を確保しました。この食糧を配りますか、それとも、配りませんか。」など、どちらを選んでも何らかの犠牲を伴わなければならないような「災害対応のジレンマ」問題に対しての自分の考えを述べたり、自分とは違った意見をお互いに聞いたりしながら、楽しく学ぶことができました。
 参加者からは「災害時に自分がどう判断して動くのかを考えたことがなかったので、良い機会となりました」「日頃から家族で話し合っておく必要性を感じました」「色々な視点から防災について考えられて楽しかった」等の感想をいただきました。
 鎌ケ谷市の安全対策防犯課の方も参加していただき、避難所を開設する際に大変重要となる食糧等の備蓄品やテント型の簡易トイレも展示していただきました。
 災害発生時、限られた時間の中で冷静な判断の下に行動していくことの難しさとその重要性について、考えさせられた貴重な機会となりました。
 

よろしくお願いいたします。

 私は、この春の人事異動で北部小学校の校長として着任いたしました羽場秀樹(はば ひでき)と申します。これまで、野田市、柏市(沼南町)、我孫子市、浦安市と様々な地域で勤務させていただきましたが、今年度より、はじめて鎌ケ谷市で働かせていただくことになり、大変、嬉しく思っております。
 平成31年度(令和元年度)がスタートし、2カ月が過ぎました。北部小学校の児童は、とても素直で、男女の仲が良いところがとても素晴らしいと思っています。
 北部小学校では「協力してよりよい学校生活を築こうとする自主的、実践的な態度を育成する。」ことを目的として、「あさか(粟野、佐津間、軽井沢の頭文字から由来)活動」と呼ばれる、異年齢による縦割りの集団活動が、昭和55(1980)年より継続して行われてきています。この伝統ある「あさか活動」を貴重な機会と捉え、これまでと同様に全職員が共通理解のもと、子どもたちを適切に支援していけるように学校全体で取り組んでいきたいと考えています。この活動を年間行事と位置づけ、計画的に実施していくことで、北部小学校の児童集団としての力をつけ、よりよい学校を目指していけると考えております。
 地域の方々からは「あさかっ子」のために、多大なるご尽力をいただいており、大変感謝しております。
 新年度は新しい出会いによって始まります。「一期一会」という言葉がありますが、人の一生は人との出会いを通して成り立っていくものだと常日頃より感じております。「小才は、縁に出会って縁に気づかず」「中才は縁に気づいて縁を生かさず」そして、「大才は、袖振れ合うた縁をも生かす」。私は、大才になれるように努めて参りたいと思っております。
 全職員が協力し、子どもたち一人一人に丁寧に対応して教育に当たって参りますが、保護者の皆様をはじめ、地域の皆様におかれましては、これまでと同様にご支援・ご協力をいただけますよう、何卒、よろしくお願い申し上げます。
鎌ケ谷市立北部小学校 校長 羽場 秀樹

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