最新更新日:2024/05/18
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元警察に勤務されていた方が,警察勤務時に見た,子ども達が巻き込まれるネットトラブル【後編】

 前編では,青少年がネット・SNSを利用する中で遭遇するトラブルについてのお話でした。今回はその後編になります。

 「二つの世界」で生きている子どもたち
 時代の流れとともに,子どもが住む世界も変容を見せています。子どもは現実の世界と,SNSの世界の「二つの世界」に生きていると言っても過言ではありません。ただ,SNSの世界はほとんどが「無音の文字の世界」であり,相手の気持ちを汲むことが難しくなりつつあります。
 例えば,最近の若い人たちは,「ヤバい」とか,「ヤバくね?」という言葉をよく使いますが,彼らのその言葉の意味は,「すごい!」,「すごくいいよね!」というvery goodという意味に使われることが多いのです。我が息子も,おいしい=ヤバくね,とか,とってもおいしい=ヤバい,ヤバい,ヤバうまいとか訳の分からない日本語を使ったりするのです。
 このように,文字だけを見ると,否定文になっていることがあり,メッセージは受け取る側によって,いくらでも内容が変わってしまうことが心配されます。これを現実の音のある世界であれば,アクセントやイントネーションによって相手に正しく理解されるのですが,子ども達の場合は,素直なので,送信者の意図と真逆な意味に受け止めてしまうことがあり,トラブルに発展していくのです。こうして考えてみると,今の子ども達は大変ですよね。精神的にも疲れてしまうのではないでしょうか。あまり,SNSの世界に振り回されることなく,楽に生きてほしいものです。そうでなくても,現実の世界は厳しいのですから。

 いかがでしたでしょうか?SNSを介して大きな問題につながる可能性が高いということは,親のだれもが感じ,子ども達にも,何とかその怖さを伝えようとしていることと思われます。しかし,その中に入ってしまうと,大人でも正しい判断ができなくなるというのも,事実だと思います。
 「情報モラル」については学校でも指導していきますが,各ご家庭におかれましても,機会あるごとにご指導いただければと思います。

6年生に感謝していること そして 期待していること

 清掃や挨拶等,ボランティア活動をしてくれている6年生。最高学年としてがんばってくれている,その一つ一つの取組に対してとても感謝しています。
 今年度は,最高学年として,1年生から5年生たちの先頭に立って活動することがなかなかできません。特に,1年生との兄弟・姉妹活動がほとんどできていないことを,6年生はとても残念に感じていると思います。
 本日の第5時間目,6年生の学年集会が開催されました。その冒頭に,「6年生に期待すること」について話す時間をいただきました。児童の前で話すのは久々でしたが,6年生たちは,こちらを向いて一生懸命に話を聞いてくれました。

 6年生に期待することは,「小学校の最高学年として,『今,自分に何ができるのか』ということを意識しながら,生活してほしい。」ということです。ただ,それは,「下級生にとっての手本となるように」ということを言っているのではありません。もちろん,それも大切なことですが,「来年から中学生になる自分,また,将来の自分にとって,今,何をどうすることが大切なのか」ということを考えた言動をとってほしいということです。
 世の中には,勉強をしたくても,戦争などによって国が落ち着いていなかったり,日々の生活をするためのお金を稼ぐために,学校に通うことができなかったりしている子供たちがたくさんいます。また,これまで日本でも,台風や地震等の被害によって,学校に行きたくても行けなかった子供がたくさんいたことも事実です。
 今年度は,運動会や修学旅行が中止になったり,授業でも,これまでは当たり前のようにしていたグループ活動や活発な意見交換(発表)ができなかったりと,本当にマイナス面ばかり考えていると,毎日がとてもつまらなくなってしまうと思います。しかし,「勉強ができてよかった」「友達と会えてよかった」「友達と話したり,遊んだりできてよかった」「先生の授業が受けられてよかった」等々,よかったこと,つまり,プラス面について考えてみると,たくさんのことが思い浮かんでくると思います。
 この様な状況下だからこそ,普段はあまり考えなかった「ちょっとしたこと」の大切さをプラス面として捉えてほしいと思っています。
 自分のために,朝の「おはようございます」の挨拶,授業,掃除といった一つ一つの活動を一生懸命にやることが,最終的には,「1年生から5年生にとっての手本となる」ということにつながります。
 これまでの様々な活動に感謝しながら,これからの貴重な小学校生活の日々を,大切に過ごしてほしいと思います。

元警察に勤務されていた方が,警察勤務時に見た,子ども達が巻き込まれるネットトラブル【前編 2/2編】

 いじめをする理由,それは「いじめられたくないから」だと私は考えます。子ども達も自分がターゲットになるのを恐れ,「寄らば大樹の陰」と言わんばかりに加害者側に付いていきます。それが子どもにとって自分の身を守るための一番安全なポジションだからです。
 皆さんもLINEのグループを利用している方が多いと思いますが,子ども達の加入の数をみてみますと,だいたい6〜10グループが多いように感じます。中には20以上のグループに加入している子ども達もいましたが,よく考えてみますと,子ども達は断り切れずに加入せざるを得ない状態もあるのでは?と思います。
 断ったりすれば仲間外れになってしまい,いじめの対象になってしまう恐れがあるからです。ただ,一度グループに入ると,「○○がグループから退出しました」というメッセージが表示されてしまうので,抜けたくても抜けられず「ちょっと面倒くさいかも」と感じている子ども達の声もすくなくないようです。グループラインで仲間外れにされたり,嫌がらせを受けたりする子どももいて,とっても便利な機能ですが,あればあったで子ども達も苦労しているのかも?と思ってしまいます。

元警察に勤務されていた方が,警察勤務時に見た,子ども達が巻き込まれるネットトラブル【前編 1/2編】

 次にあげるのは,以前は警察に勤務し,現在は少年問題に関わっている東京経営短期大学 特任准教授の上條理恵さんのお話です。
 SNSで仲間外れをされた高校生と面接をしたことがありました。部活仲間から,グループ外しに遭い,みんなから悪口を書かれていたのでした。その高校生は,その事実を後から知りショックを受けしばらく学校を休むことになりました。というのも,部活をしているときには,どの仲間ともうまくいっていると思っていたからです。ただ,些細なことがきっかけで,みんなから言葉の攻撃を受ける羽目になってしまい,一時的に人間不信に陥ってしまったのでした。悪口を書いていた子ども達からも話を聞きましたが,誰もそこまで悩んでいるとは思っておらず,誰もが軽い気持ちでやっていたと答えていたのです。中には,そんなことでいちいち警察に相談する方がおかしいとか,どこにでもよくある話だと,うそぶく声さえ聞こえました。保護者も,「そんなことはよくある話だ」と思いがちになってしまいますが,じゃあ,わが子がやられる立場にいたらどうでしょう。とても悲しい気分になってしまうことでしょう。
 かつては,ひそひそ話や影口と言われたものが,現在では当たり前になっているSNSの世界では,表に出てきて正々堂々とやり取りされているのです。しかも,かつては音声として存在していた会話が,無声の文字での会話になりました。(現実の世界からみれば,これも影口の一つかもしれませんが・・・)。ですので,SNSの登場により,何十人いても,無音の状態のまま会話が可能になったわけです。これは,想像すると,怖い状況ですよね。
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