最新更新日:2024/05/18
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●みなさんは,どう思われますか?●「誰もが利用(参加)できるSNSの手軽さと,それによって引き起こされる重大な問題」 〜悪意なき人が「加担」〜【2/3編】

 新型コロナウイルスにより,私たちの中に不安と不満と恐怖が広がっています。ウイルス以上に,心の問題が心配されています。近づいてくる人に舌打ち,お店に脅しの張り紙を貼り,店員を怒鳴りつけ,県外ナンバーの車に石をぶつけます。 このようなことをしている人々は,必ずしも日頃から乱暴な人ではありません。その人たちの動機は,しばしば家族愛や郷土愛であり,防衛本能です。何とか,自分たちを守りたいと思っています。 その結果,よそ者に対して攻撃的になります。ルール違反者に厳しくなります。県外ナンバーだけれど地元に住んでいる人もいるのですが,「疑わしきは罰せよ」です。しかもその行為は,正義の行為だと認識します。
 このような行為の背景には,政府や行政に対する不信感もあります。なぜもっと厳しく取り締まらないのか,という思いが,『自粛警察』を更に強固なものにしてしまいます。
 さらに攻撃対象は,しばしば弱者に向かいます。自分に反撃してこない,自分が法的に訴えられることはないような相手です。自分としては正義の行為ですから,攻撃してやれば,すっきりしてコロナストレスも減ることになります。 しかし,世の中全体がこんなことになれば,結局は社会全体が混乱します。ギスギスした暮らしにくい世の中になります。行き過ぎた怒りや攻撃心が間違った方向へ向かうと,人生が台無しになってしまいます。
 この様な行為が「誹謗中傷」となり,それが言葉のナイフとなって人の心を傷つけていきます。
 人は表面的に強く見えても誰しも人間である以上繊細な部分があり,第三者からの度を越した誹謗中傷には耐えられないものです。ましてや,学校や職場の身近な人からのものであれば,尚更だと思います。これは,メンタルが強い,弱いという問題では片付けられません。

●みなさんは,どう思われますか?●「誰もが利用(参加)できるSNSの手軽さと,それによって引き起こされる重大な問題」 〜悪意なき人が「加担」〜【1/3編】

 SNSの問題については,様々な見解が述べられています。国会でもSNSを通じた誹謗中傷への規制が検討されるようです。それらについて発言されている方々のご意見を基に,その利便性と怖さ,そして,私たち大人が注意しなければならない点について3回に分けて考えていきたいと思います。
 新型コロナウイルスが猛威を振るう中,SNSやネット上でデマが横行したことは,記憶に新しいことと思います。「トイレットペーパーが不足する」という情報が広まり,全国的に品薄となる影響も出ました。トイレットペーパーの買い占めに走った人々の大半が実はデマを本気で信じていないと指摘されているそうです。にも拘わらず,なぜこのような騒動が起きたのでしょうか? 
 悪意なき人が「加担」
 既にコロナウイルスに関連したデマは数多く観察されています。「中国からのパルプの輸入が止まってトイレットペーパーが不足する」「マスク生産のためにトイレットペーパーが不足する」というデマは,各地でトイレットペーパーの品切れを引き起こしました。
 さらに,27度のお湯,酒,紅茶,にんにく,納豆,唐辛子,アオサ等でコロナウイルスが死滅するといった医学的根拠のない「願望流言」といわれるデマや,関西空港で発症した観光客が制止を振り切って逃走した,特定の宿泊施設で観光客が発症したといった「恐怖流言」,さらには「新型コロナウイルスは細菌兵器として作られた」といった特定の集団への敵意にもとづく「分裂流言」も見られました。
 不安が急速に広がった背景にはSNSが大きく関係しているとのことです。
 様々なデマがありますが,どのようなデマであっても悪意に基づいて拡散している人はごく少数であるそうです。それにも拘わらず,結果的にデマが広まってしまった背景には,新型コロナウイルス感染症や,それによって生じる社会状況に対する「不安」や「恐怖」があると言われています。

◆子育てを楽しむ◆ 「やればできるんだから」と子供に言っていませんか?

 「やればできる子なんです!」

 この言葉は,子どもの存在能力を認め,「(今はできないかもしれないけれど)がんばってやれば,できるようになるよ!」という,親として最大限の励ましの気持ちを込めた一言だと思います。しかし,この言葉は時として,子供にやる気や自信をなくさせることにつながる可能性を秘めています。
 なぜだと思いますか?

 その理由は2つあります。
 1つ目は,子供はその気になってやろうとしたのですが,できなかったことから,失望感をもってしまい,その後,「自分は,やってもできないんだ」といったセルフイメージが強固なものになってしまうかもしれません。
 2つ目は,「自分はできる」という“可能性”のまま,そのまま「やらない状態でいたくなる」ということも少なくありません。それは,もしもやって失敗したとしたら,大好きなお母さんやお父さんの期待を裏切ってしまうといった恐怖が生まれるかもしれないからです。そうなるのだったら,「今の状態のままでいる」ことが,一番心地よいという結論になるからです。

 以上のように,この言葉は,この2つの問題を秘めています。
 時と場合によっては,「やればできる」と可能性の言葉をかけてあげることも必要かもしれませんが,少しでもがんばっている努力を認めてあげることが子供のやる気や自信につながると考えています。
 このことは,お子様の性格によっても異なると思いますので,それらを考慮した上での言葉がけや励ましをしていただければと思います。

自分たちの掃除分担箇所を,一生懸命にきれいにしてくれている子供たちに感謝

 業間やロング昼休み,児童は一斉に校庭に飛び出していきます。小学生にとって,この時間はとても楽しみなひとときとなっています。
 しかし,あるクラスの児童数名は,その時間になると,校長室のドアをノックします。そして,「掃除に来ました!」と言って,校長室前の廊下掃除を始めます。
 校長室前の廊下は,これまで多くの方々が掃除をしてくださっていますが,「長年積み重ねられてきた」汚れを落とすことは,容易ではありません。
 私もきれいにしようと,雑巾を使って数度試みましたが,結果はあまり変わりませんでした。

 清掃の時間,担任の先生が子供たちに「廊下の汚れが取れるように,がんばってね!」と声を掛けていました。児童は雑巾を使って一生懸命がんばるのですが,染みついた汚れは,簡単には取り除けません。
 そこで,メラミンスポンジ(いわゆる「激落ちくん」)を購入していただき,彼らに配りました。その効果はてきめんで,あっという間に廊下はピカピカに。近くを通った先生たちから,「きれいになったね〜。ありがとうね!」と声を掛けられ,子供たちはとても嬉しそうでした。
 業間やロング昼休みなどの遊べる時間にも掃除に来てくれるので,「休み時間なんだから,無理しないで遊んできなよ〜」と声を掛けると「無理してませ〜ん。これが遊びで〜す!」と事もなげに答えるのです。中には,家庭からマイスポンジを持参してきている児童もいます。
 「できれば,掃除はやりたくないもの」という捉え方をする人は多いと思いますし,子供であれば尚更です。
 しかし,「掃除をすることは楽しいよ」「こんなに気持ちよくなれるよ」ということを感じながら,いやいや掃除をするのではなく,自分が心を込めて掃除をすることで,ピカピカになると,気持ちがよいだけでなく,「やったぞ」という達成感が持てるようになります。また,「偉いぞ,自分!」というように,自分で自分を褒めるということにもなるでしょう。
 家庭でも,風呂の湯舟をピカピカにすれば家族が喜んでくれますし,自分も自信が持てます。家族から「すごいね」と褒められると,掃除そのものが楽しくなっていきます。
 他の効果として,掃除にきちんと取り組むことで,整理・整頓の習慣とともに,物を大切にするという気持ちが生まれてきます。家庭科の教科書では,掃除に関することは簡単に触れられていますが,人間形成の核になる部分にもつながる大切なポイントであると思っています。

 この様に,自己肯定感・自己有用感を感じられる活動が多くの場面で展開されることで,学校経営の基本としている「お互いの存在を認め合う学校風土の醸成」に繋がっていくと考えています。
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